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それに加えて、管楽器。
あいつら、4人いたらシンフォニーホールを音で埋めつくすことが出来るんだよ。
オーボエとクラリネット。
ファゴットとコントラファゴット。
金管楽器は一人で十分だね。
ホルン、ラッパにバストロ。
そして、チューバは一人で、シンフォニーホールを音で満たすんだ。
つまりね。
音を満たす、っていうのを宇宙戦艦ヤマトに例えるとすると、大フィルさんの波動砲は確かに圧倒的な迫力を持っているけれど、NDRは主砲じゃなくって脇のバルカン砲でも、十分致命傷を与えられるんだよね。
そのくらいの存在感。
シンフォニーホールなんて小さなホールではもったいないな。
曲に行くとね。
どこをとっても十分すぎるほどに鳴っている音は、裏返したらどこをとってもおんなじ様に聞こえてきて。
金太郎飴みたいだな、って思ってたんだよ。前半はね。
だから、あまりの心地良さについうとうとしてしまったりして。
でも、3楽章のお祭り騒ぎで我に返って。
そして、終楽章。
長い長い、コーダ。
どこをとっても同じ音の密度は、信じられないことに、コーダのピアニッシモまで全く変化しないで。
そして、その密度は、最後の音が天上に吸い込まれても、大植英次の緊張感に満ちた指揮棒から拡がって、ホールを支配し続けた。
大植英次の指揮棒がゆっくりと下がって。そして、ようやく大植英次の体から力が抜けた瞬間。
ホールは、拍手で満たされたよ。
ブラヴォーコールの入る隙のない、密度の高い拍手。
長い長いカーテンコール。
待ちきれなくなった楽団さんが解散しても、拍手は止まなくってね。
扉を選挙する大男たちの流れに逆らって、泳ぐように大植英次がステージに帰ってきたよ。
一般参賀。
総立ちの聴衆。
大植英次。
ハノーファで、いい関係を築いていたんだね。
大フィルさんとも、地方に行ってこんなにあったかく迎え入れてもらう関係を築いているんだよね。ね。ね。
この演奏もたいがいえげつないと思うのだけれど。
バーンスタインのえげつない演奏、ちゃんと聴いてみよっと。
ありがとう。大植英次。
今度はオオウエエイジとして、いい演奏聴かせてね。
ただ、それだけのはなし。
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ハノーファ北ドイツ放送フィルハーモニー
大植英次
ザ・シンフォニーホール 1階J列32番 A席
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