突然だけど、「不機嫌な姫とブルックナー団」、っていう小説があるんだ。
ブルックナーオタクの生態と、ブルックナーその人の生態を、オタクと、オタクになりきれないファンの視点から描く、っていう、ブルックナーそのものに興味がない人にはなかなかにつらい小説なのだけれど。
その中にね、オタクの集団であるブルックナー団の入会資格テスト、っていうのがあって。全十問。8問○で晴れてブルックナー団加入。ファンである姫は、5問○だったのだけれども。
どんな問題かと言えば。全曲全楽章の区別がつくとか、CD100枚以上持っているとか、そういうのから、3番初演と聞くと涙が止まらない、とか、ハンスリックは生涯の敵だ、とか。
僕は、ブルックナーCD100枚以上持っているほかは全問×で、晴れて程度の低いファン認定、なのだけれどもね。
その中で、一問、こういうのがあってね。「ブルックナーの演奏会に、年20回以上行く」って。
日本第二の都市、大阪に住んでいても、遠征なしでこの回数は無理なんじゃないかなあ。東京ってどんなとこやねん、とは思ったのだけれども。
それでも、何となく気になるよね。たとえば大阪のブルックナー、全部聴きに行ったら、何回くらいになるんだろう、って。
今年のことを考えると、まず、1月のミッキーの5番 in KOBELCOホール。ミッキーは脱朝比奈を意識するあまり、フェスでブルックナーとかベートーヴェンとか出来ない自縄状態に陥って。だからブルックナーを西宮まで行って演奏しているのだけれども。
全6回シリーズの5回目は、5番。じいさんが最晩年に、シンフォニーホールで、金管を倍にして描き出した荘厳な音の建造物を、普通の人数でやろうとしたら、なんか荒さばっかりが目立ってしまった感があって、ちょっとがっかりだったけれど。
でも、実は5番ってあんまり聴けないんだよね。だから、久しぶりで楽しかった記憶はあるのだけど。
そうそう。
長々と枕話をしてしまったけれど。
僕のお友達の、というか先輩が演奏している大阪市民管弦楽団。こちらも、何度かいったり行かなかったりが続いたけれど、今回は、ブルックナー 9番。ちょっと前の7番蝦蟇だ印象に残っているけれど、どんな演奏を聴かせてくれるんだろう。
って、楽しみにしていたにもかかわらず。
休日だから3時開始、ってなんの疑問もなく信じていて、そろそろ遅めのご飯を食べに出かけようか、ってチケットを見たら、なんと2時開演。
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