なんだかんだで、行く機会が多いんだよね。フェニーチェ堺。
大阪の端っこに住んでいる僕にとって、車ですぐに行けて、リーズナブルな駐車場もあって。そして、フェスやシンフォニーホールに来てくれない魅力的な演奏家達が来てくれる、というところで、いずみホールも入れると、4つめのチェックすべきホール、ということになるんだね。
今回は、ちょっと前だけれど。
NDR 北ドイツ放送フィルハーモニー交響楽団の、ベートーヴェンプロ。
NDRは、朝比奈のじいさんが何枚か録音を残していたり、「演奏技術ではベルリンフィルより上」みたいなことを言っていた(と朧に記憶している)り、オオウエエイジが常任になっていたことがあったり、で勝手に親近感が湧いているんだよね。派手じゃないけど渋そう、って。
何より、本場のベートーヴェン、ってあんまり聴く機会がないんだよね。ウィーンやベルリンから来るなら、もう少し大きかったり煌びやかだったり、というものを求めてしまう貧乏性、なもので。..
という訳で、聴いてきたよ。NDR。
ベートーヴェンも、3番だと、まだトロンボンが入らないんだよね。だからなのか、広いとは言えないフェニーチェ堺のステージにも、きつきつではなく楽々入る大きさの編成で。ロンドンフィルとは大違いだね。
そして、ゲルハルト・オピッツのピアノで、皇帝。
その前の日に、大フィルさんの定期でミシェル・ダルベルトというヒトのピアノでモーツァルトの狂想曲を聴いたのだけれど、これは、あんまり印象に残らなかったんだよね。ピアノがあんまり前に出てこないな、って言うくらいで。
それが、オピッツさんの皇帝は。
なんだろう、やさしいんだよね。音が丸っこくて。もうひとつきほど前の演奏会だから、記憶の方も細部がとれて丸っこくなっているのだけれど、なんかしあわせな時間だな、と思ったのは良く覚えているよ。
その前のエグモント序曲では、爆発するベートーヴェンを堪能したのだけれどもね。
そして、英雄。
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